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Issue 120: Digital Mindfulness - Part 2

今回はDigital Mindfulnessというレポートの2回目の紹介になります。新型コロナウィルスのパンデミックの中でメンタルヘルスの問題はますます深刻になっており、心の病とも呼ばれるこの目に見えない障がいを解決するためにさまざまなテクノロジーが登場しています。


 

警察庁の統計によると、前年比で減少が続いていた国内の自殺者数が今年の7月から3か月連続で増加に転じています。特に、自ら命を絶ってしまう子どもが増えていることは深刻な問題と言え、その原因は、コロナ禍での自粛生活による不安やストレスが心の健康に影響を与えているからだと考えられています。これと同じ現象は米国でも起きており、CDC(米国疾病管理予防センター)では、米国の18歳から24歳の若者の4人に1人が、2020年6月に自殺を真剣に考えたことがあると報告しています。 https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-10-14/QHUZINDWX2Q401 https://www.weforum.org/agenda/2020/10/emotion-mental-health-coronavirus-covid-19-pandemic-usa-us-america-chart-stats/

Anxiety and Depression Association of America(ADAA)によると、米国では全人口の18.1%に当たる4,000万人が不安障がいを抱えていると言われています。さらに、この問題は個人の生活や仕事に大きな影響を及ぼすため、世界保健機関(WHO)では、脳の不全に関する世界の経済損失(ヘルスケア出費や職場の生産性の低下や家族への影響など)が2030年までに6兆ドルになると予測しています。 https://medtechboston.medstro.com/blog/2018/05/14/the-top-mental-health-tech-startups/

ところで皆さんは、日常的な不安と不安障がいの違いをご存知でしょうか? ADAAがその違いを説明しています。日常的な不安とは、お金、仕事、恋愛などのライフイベントへのちょっとした心配に対し、不安障がいは日常生活に支障をきたすような継続的で耐えない心配事であると説明しています。また、最近はマインドフルネスという言葉をよく聞くようになりました。このマインドフルネスとは何でしょうか?集中できず様々な心配が頭をよぎる状態をマインドレスネスと呼びます。マインドフルネスは、それとは反対に一つのことに集中できている状態を指します。このマインドフルネスという良い状態の維持や、不安障がいの解決に焦点をあてたウェラブルデバイスが最近市場に出てきており、自分の精神集中状態を視覚化できるソリューションが登場してきています。

一時期話題になった頭に装着するデバイスのMuse 2 Headbandでは、様々なセンサーを利用して脳の活動に関するフィードバック、心拍数、呼吸、身体の動きなどをリアルタイムで測定できます。一方Spire Health Tagsというデバイスでは、小型のタグを衣服に装着し、邪魔にならない状態で長時間に渡って呼吸や心拍数の変化を記録します。

今回のパンデミックによる不安やストレスの中で、人々はマインドフルネスによる精神集中や瞑想の大切さをますます強く感じるようになってきています。そして、この動きは現在のメンタルヘルスの問題より先にあるさらに大きな問題に通じている可能性があります。それは「自分は何者なのか?」というアイデンティティーの問題です。恐ろしいことかもしれませんが、テクノロジーの進歩によって自分以上に自分を理解するアルゴリズムが今後登場してくる可能性があり、私たちは自身の自由意志さえ失う時代が到来するかもしれないのです。

歴史学者のユヴァル・ノア・ハラリ氏は、21 Lessonという著書の中で瞑想によってひたすら心の内面を観察するべきと主張をしています。つまり私たちがコントロールすべきなのは、外界で起きている出来事ではなく、それを認識して処理する私たちの内面ということです。そう考えると、メンタルヘルスへの取り組みは、未来にむけて今から取り組むべき大きな課題なのではないでしょうか? https://www.amazon.co.jp/-/en/ユヴァル・ノア・ハラリ/dp/4309227880/


 

<メンタルヘルスの視覚化を支援するテクノロジー企業>


Muse 2 Headband by InteraXon (https://choosemuse.com/)

Muse 2 Headband は、初期のMuseを改良したヘッドバンド型のデバイスで、ユーザーのEEG(脳波)をセンサーで記録し、信号処理を通じて精神活動を解釈することでストレスの軽減や予防を行うことができ、脳波のデータをもとに、ユーザーは呼吸法や音の合図に誘導されるセッションを受けることができる。


Spire Healthは、衣服に目立たないように装着できる小さなタグを提供している。このタグ内のセンサーが呼吸、心拍数、睡眠をモニターし、継続的なデータを作成することで、医師は患者の状態を把握して実行可能なフィードバックを提供することができる。


Pipは、皮膚の電流を流す能力の変化を測定するハンディタイプのストレスセンサーで、この手法はEDA(皮膚電位)と呼ばれ、ストレスに対する身体の生理的変化を測定する。Pipはストレスの変化に最も敏感な指先に装着し、My Pipというアプリのを組み合わせることで、ユーザーは自分のストレスレベルを把握し、バイオフィードバックを利用してストレスを管理できる。

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