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  • ryee62

Issue 107: Longevity Economy: New Normal for Seniors - Part 1

今回は、Longevity Economy: New Normal for Seniors(長寿経済:シニア世代のニューノーマル)というタイトルのレポートの紹介をしたいと思います。これまでのシニア世代には、認知能力や運動能力の衰えなど消極的なイメージが付きまとっていました。しかし、最近ではこの固定概念が時代遅れになろうとしています。


国連によると、2015年時点での100歳以上の世界⼈⼝は45万1,000⼈で、この数字が2050年には約8倍に増加すると予測されています。The 100-Year Life という書籍の著者であるLynda Gratton氏とAndrew Scott氏は、健康的に長生きすることが大事で、それは若い状態を長続きさせることを意味すると述べ、「これまでの70 代は新しい60 代に、これまでの40 代は新しい30 代に」変わっていくと主張しています。 https://hbr.org/2016/06/how-work-will-change-when-most-of-us-live-to-100 この変化を表す言葉がいくつか定義されており、その中には長寿経済、エイジテックなどがあります。ベンチャーキャピタリストであるDominic Endicott氏によると、世界のエイジング経済は2025年までに27兆ドルに達すると予測されています。そして、この長寿経済(Longevity Economy)の市場に向けて、すでに多くの企業が様々な取り組みを行っています。例えば、Nesterlyのようなシニアと学生をつなぐ世代間同居のためのマッチングプラットホーム、Mon Amiのようなシニアが外出や家事の支援を学生に依頼できるサービス、さらにLyftとGreatCallのように、よりシームレスな移動手段をシニアに提供するサービスなどが出てきています。 https://www.forbes.com/sites/tinawoods/2019/02/01/age-tech-the-next-frontier-market-for-technology-disruption/#73b5862f6c84 また、シニア世代の消費者により効果的にアプローチできるよう、この世代の人々を職場に雇用する動きも増えてきています。例えば、日本の化粧品会社のポーラでは、シニア顧客のニーズを適切に把握するために、販売担当員(ビューティーディレクター)として70歳以上の女性の登用を進めています。驚くべきことに、同社には2017年の時点で90歳以上の販売担当員が300⼈も在籍しています。 https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-12-04/Q07WJ8DWX2PT01 24歳となった私にとって、このレポートで話されている「長生きを社会の負担ではなく、新しい機会として捉える」ことは、生涯における自己実現の幅を広げてくれるように感じます。これは「生きがい」に通じるものでもあり、より多くの人がより長い期間にわたって人生を楽しむ(Quality of Lifeの向上)ことにつながるのだと気が付かされました。さらに、従来からの3つの人生のライフステージ(教育を受ける、仕事をする、余生を過ごす)が大きく変化している今の時代においては、世代を超えた学び合いや交流がより一層必要となってくると思います。特にシニア世代がもつ知識や経験は、若い世代にとっては貴重な学びのリソースになるでしょうし、その一方で、若い世代がもつ自由や柔軟さは、シニア世代がよりアクティブな生活を送るためのヒントになるかもしれないからです。 そして、テクノロジーはシニアや若者を含めた全ての世代の人々をつなぐブリッジになり、世代の垣根を超えたダイバーシティーとインクルーシブネス(包括性)の社会を実現するエネイブラーとなるのではないでしょうか。


 

<長寿経済に関するプレーヤー> Nesterly (https://www.nesterly.io/) Nesterly は、高齢者が空き部屋を貸し出し若い人がその部屋を手ごろな価格で借りる代わりに、基本的な生活支援を高齢者に対して行うという仕組みを提供している。その支援には、買い物、犬の散歩、そしてテック系のサポートなどが含まれている。同社のオンラインプラットフォームでは、特定の支援を行えるスキルを持つ人を探しているホストと、その要件に該当する人をマッチングしている。両者の安全を確保するために、Nesterly では犯罪歴の確認や身元確認(レファレンスチェック)を⾏っている。 Mon Ami (https://www.monami.io/) スタンフォード大学の卒業⽣であるJoy Zhang氏とMadeline Dangerfield-Cha氏が開発したMon Amiと呼ばれるアプリでは、大学生とシニアをマッチングし、大学生は1時間25ドルで「交流訪問」サービスをシニアに提供している。学生は高齢者と一緒に本を読んだり、その日の出来事について話したり、ゲームや趣味を一緒にしたり、買い物などの用事を手伝ったりする。マッチングを行う前には厳格な審査プロセスがあり、インタビューと犯罪歴の確認が含まれている。 Lyft with GreatCall (https://www.lyft.com/) Lyft は、サンディエゴに拠点を置く携帯電話会社であるGreatCallと提携し、高齢者のニーズに適した移動⼿段を提供している。GreatCallのJitterbugというシニア向け電話は、シンプルなユーザーインターフェースを備えており、「0」を押すだけでGreatCallのオペレーターに接続でき、オペレーターがライドを手配してくれる。シニアは24 時間以内であればいつでもLyft を電話で呼び出すことができる(Lyft のアプリは不要である)。 ポーラ (https://www.pola.co.jp/) 日本の化粧品会社のポーラでは、シニア顧客のニーズを適切に把握するために販売担当員(ビューティーディレクター)として70歳以上の女性の登用を進めている。2017年の時点で90歳以上の販売担当員が300人も在籍しており、2019年の9⽉には99歳がギネス認定の「最高齢のビューティーアドバイザー」になっている。美容市場調査会社であるBeautystreamsのStephanie Gabriel副社長は、「高齢化は間違いなく世界の全ての化粧品メーカーにとって重要領域の一つになる」との見方を示している。

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