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Webrain Reports Archive
#228 - Performance Technology: Working in the Flow State
近年の研究では、フロー状態(Flow State)と呼ばれる心理状態が従業員やチームのパフォーマンスにさまざまな効用をもたらすことが明らかになってきている。フロー状態とは、時間が経つのを忘れるほど活動に没頭した心理状態のことで、仕事中にフロー状態に到達すると、生産性や集中力、そして創造性が高まるというデータもある。フロー状態は従業員のモチベーションやエンゲージメントとも深く関わっており、最近注目を集めている従業員のウェルビーイングを考えると、フロー状態に注目することは重要である。しかし、昨今の職場環境では、SNSやSlackのメッセージによる頻繁な通知やマルチタスキングによって、フロー状態に入ることが難しくなっている。
本レポートでは、フロー状態のメカニズム、フロー状態に入るためのトリガー、フロー状態の測定方法、そしてゾーンやディープワークなどの関連する概念について考察した上で、フロー状態の実現を支援する研究やトレーニング、アプリやデバイスを紹介する。また、フロー状態に近い認知的な効用が得られるとされるヌートロピックや、フロー状態に入りやすくするためのオフィスデザインについても見ていく。多くの職場において従業員の生産性やウェルビーイングが課題となっている中で、雇用者と従業員の双方が、その環境の実現に責任を持って取り組むことは、ますます求められるようになってくると考えられる。
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