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Webrain Reports Archive

#221 - Post Digital Era: The New Values

Webrainでは、人間とロボットの共生をテーマにした「Collaborative Robotics: Human and Machine Symbiosis」というタイトルのレポートで、Ben Shneiderman博士のHuman-centered Artificial Intelligence(HCAI)という理論を紹介した。博士は人間とAIの関係において人間自身を常に中心に位置づけて、AIは人間に合わせる形で存在していくべきと主張している。また、民間調査会社のGartnerも人間の能力や経験を拡げる拡張知能(Augmented Intelligence)について触れ、オートメーション技術と人間の判断力を組み合わせるという考え方の重要さについて解説をしている。最近では、この人間とテクノロジーの関係について、思想や哲学の視点からも考察が進められている。例えば、思想家で批評家でもあるオーストリアのIvan Illich氏は、コンヴィヴィアル(Convivial)という言葉を使って、人間は適切に制限された機能を持つ道具を用いることで、生き生きと自分の望みによって働くことを追求すべきであると主張している。しかし、高度なオートメーションや人間の能力に匹敵するような人工知能というテクノロジーを見ていくと、もはや適切に制限された道具と言えるか疑わしく感じることも多い。そこで、今回のWebrain Reportでは、利便性や生産性を追求するための技術トレンドから少し視野を広げ、デジタル技術によって高度に成長した国家や企業における、「人間性」に根ざした新しい価値観(The New Values)について考察をしていくことにする。