Webrain Reports Archive
#210 – eSports and Digital Fan Engagement Platforms
世界規模でビデオゲームを使って競技を行うeSports が最近急激な広がりを見せている。“League of Legends” と呼ばれるゲームの世界大会の決勝戦では、1 億人もの人々がその試合の模様を観戦したと言われており、2019 年2 月に開催されたスーパーボウルの視聴者数を上回っている。またFortnite World Cup(サバイゲルシューターゲームの世界大会)では16 歳の少年が優勝し、300 万ドルもの賞金を手にしている。このようなゲームの熱狂を支えるひとつの特徴にdemocratization of participation(参加に関する民主化)があり、インターネット回線さえあれば、体格、性別、文化や居場所を問わず参加できることがあげられる。2021 年までにeSports の視聴者の数は世界で5 億 5000 万⼈規模に拡大すると予測され、それに伴ってスポンサーシップによる収益は大きく増加している。また、eSports の急成長の裏で、既存のプロスポーツも強い人気を博している。Webrainでは、eSportsと既存のプロスポーツがお互いに学び合うことで、より一層ファンを惹きつけて成長していくと考えている。実際、eSports ではデジタルの世界だけではなく、グッズ販売、放映権のライセンス販売、専用アリーナの建設などを通じてファンとの関係性を深めようとしている。このようなマーケティング手法は360 度のファンエンゲージメント(ファンとの強い絆の構築)と表現され、単にファンとプレーヤーを結びつけるだけでなく、ターゲット広告やゲームや視聴の邪魔にならない場所への広告の配置などまで含まれている。今回のレポートでは今後のスポーツテクノロジー市場で、新たなビジネスチャンスの中心となるデジタルのファンエンゲージメント技術に注目をして分析を提供していく。