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  • Roger Yee

Issue 163 - エメラルドシティー・シアトルとブルース・リーの接点とは?

以前のSeattle Watch(Issue 157)では、「シアトルのビジネス近況(2022年前半)」と題して、シアトルを本拠地とする多くのテック企業について紹介しました。(その時の記事はこちらをご覧ください)今回のSeattle Watchでは、シアトルの社会や暮らしに注目して、なぜシアトルが住みたい街ランキングの常連になっているのかを掘り下げてみたいと思います。

 

本題に入る前に今回のSeattle Watchのタイトルにあるシアトルとブルース・リーの関係について、ご存じのない方もいらっしゃると思うのでお答えしましょう。


ブルース・リーは、中国の古典劇の役者である父親が米国を巡業している間にサンフランシスコで生まれ、その後は香港に戻って、幼少期を過ごしましたが、18歳のときに単身渡米してシアトルに移り住みました。シアトルでは、地元のワシントン大学に通いながら、道場を開いて、中国武術の指導を始めます。そして、道場の生徒であったリンダ・エメリーと結婚し、その後、大学を中退して道場の経営に専念して、ジークンドー(Jeet Kune Do)を創始します。その後はファンの方もご存じのように、ハリウッドでアクションスターとしての大きな成功を収めたのです。 https://www.history.com/this-day-in-history/bruce-lee-born


ブルース・リーは、アジア人への差別が色濃く残っていた時代にも関わらず、ハリウッドで成功を収めたことから、在米のアジア人コミュニティーを勇気づけてアジア人の地位を上げた人物としても高い評価を受けています。ブルース・リーの輝かしい経歴については語りつくせませんが、もしブルース・リーのファンでない方でも、シアトルを訪れた際は、彼のゆかりの地を訪れてみるのも良いかもしれません。

  • シアトルのレイク・ビュー墓地(Lake View Cemetery)にあるブルース リーのお墓

  • ブルースリーが愛して足しげく通っていた中華料理店のタイタン(Tai Tung)


ブルース・リーが一時期住んでいたシアトル市や周辺のタコマ市やベルビュー市などの地区では人口の13%がアジア人であり、今では50万人以上のアジア人がこのシアトル周辺で生活しています。ちなみにLAやサンフランシスコではチャイナタウンやジャパンタウンがそれぞれ別々の地区に存在していますが、シアトルではチャイナタウン・インターナショナル地区(Chinatown International District)という名称で、一つの地区の中にリトルサイゴンやジャパンタウンが肩を寄せ合って存在しているのです。 https://censusmaps.aapidata.com/pages/seattle


冒頭で紹介したように、シアトルは住みたい街ランキングで頻繁に上位にランクインしています。特に、山や湖などの自然が豊かなため、ハイキングやボートなどのアウトドアを楽しめること、多くのテック系企業があるため雇用が生まれ、若者がキャリア形成をしやすいこと、そして治安も比較的良く、子育てをしやすいことなどが主な理由として挙げられています。また、最近では、テキサス州オースティン、コロラド州デンバー、マサチューセッツ州ケンブリッジといった都市と並んで、Z世代が住みやすくリモートワークがしやすい9つの都市の1つにも選出されています。不動産業界の専門家であるWesley Willoughby氏は、「シアトルはハイテク都市であり、シアトルで働くすべての従業員の7%以上がリモートワークをしている。」と述べており、シアトルの豊かな自然とハイテクハブという恵まれた環境から、リモートワーカーが移り住むのに最適な場所であると評価しています。 https://patch.com/washington/seattle/seattle-ranks-high-2022-best-places-live-list


シアトルは、Z世代などの若者や、子どもをもつ家族、アウトドア好きの人だけでなく、ビル・ゲイツ、ジェフ・ベゾス、クレイグ・マッコー、スティーブ・バルマー、ハワード・シュルツといった成功した富裕層もそのままここに住み続けています。彼らは、世界のどこにでも住むことができるにもかかわらず、シアトルやその周辺に残ったままでいるのです。Webrainは過去20年以上、そして今後もシアトルを故郷と呼べることを誇りに感じています。シアトルは日本から飛行機で9時間ほどの距離にあり、日本に近い西海岸の主要都市でもあります。皆さんの企業がアメリカに進出したり、活動を拡げたりしようと考えられた際には、私たちはこのシアトルという環境やここでのネットワークを最大限に活用して、皆さまの海外事業をサポートしていけたらと思っています。





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